時速5ミリメートル

アニメの感想を書いていきます。

アニメ「四月は君の嘘」を見終わって




 先日無事終わりを迎えた四月は君の嘘について自分なりにいろいろ整理したかったので、感想を書こうと思います。
またこういう記事を書くのは初めてなので、読みづらいものになっているかもしれませんがお許しください。


まずこの作品の要である、かをりがついた嘘について語っていきたいと思います。

かをりは、公生に近づきたいが為に公生の傍にいる友人(渡亮太)が好きだという嘘をつきました。
これは正直言ってかなり悪質な嘘だと思うんです。
もちろん、かをりだって公生に近づきたいという真摯な思いからこの行動をしたんだとは思いますが、結果的に人を黙しているわけなので。

いくら椿の存在があるとはいえ、そんなことしなくても公生に近づく方法なんていくらでもあるんじゃないかと思いました。
公生が一人でいる時を見計らって話しかけるとか。
音楽室には一人でいる事も多かったようですし。
嘘をついて近づく度胸と行動力があるのなら出来そうな気もしますけどね。
この辺は、物語を作る上での都合だったのかなっていう結論になりました。


 ではなぜそんなヒロインらしからぬ行動をしたかをりが魅力的なキャラクターでいられたのか。
一つはかをりが死んだからです。

嫌な書き方になりますが、かおりは死ぬ事によって嘘をついた行為そのものが綺麗に見え、ヒロインでいられる事ができました。死ぬ人間のわがままだから許してよね、ということです。
死は人を美化するという良い例ですね。



そしてもう一つは渡が女の子に対して軽薄な人間だったこと。

渡がもともと一途にかおりを想い接しているわけではないので、嘘をついたかをりだけが責められるのはおかしい、という雰囲気を作りだしています。
かをりが渡に本当のことを話したのかどうかは分かりませんが、最終話でかをりと撮った写真を眺める渡を見ていると、かをりの事が本気で好きだったんじゃないかって気がして、やっぱり可哀想だなぁと思ってしまいます。このあたりは見る人によって解釈がだいぶ違うかもしれません。


 少し話が逸れますが、全体的に渡とかをりの描写が少なかったように感じませんでしたか?
こいつら本当に恋仲(もしくはそれに近い何か)なのかって思いませんでした? 
 これはあまりその描写を入れてしまうと、最終回で視聴者に「渡が可哀想」という気持ちが強くなり、相対的にかをりはひどい女だと思われないようにという制作側(原作)の配慮だったんじゃないかと勝手に思ってます。そのせいで渡の出番は少なくなってるわけですが。



とにかくそういう事があってかをりは可愛いままのヒロインでいられた訳ですね。
エイプリルフールガール。




いろいろ他にも書きたいことはありますが、あんまり長くなりすぎるのでここらへんで感想を締めたいと思います。
四月は君の嘘、セリフは臭いし時々演出がくどいなぁと思って見てましたが、作画のクオリティが高くて面白かったです。
特に演奏シーンなんかは迫力があって見てて飽きませんでした。
演奏のところはAngelBeatsのライブシーンと同じで、実際に演奏する人を撮影したあと絵に描き起こしていたみたいです。作業量が多かったって監督が言ってました。

それとここまで書いておいてなんですが、好きなキャラクターは椿です。
彼女がずっと公生の傍にいられることが出来たらいいなと思います。

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